車を盗難から防ぐのもインナーガレージが最適なわけ
ここ数年、高級車や車種を限定しての車の盗難が増えてきています。都市部での被害が多いようですが、限定した車種においては地方でも盗難被害が発生しているようです。
今回は、車の盗難とその防止にはインナーガレージが最適であることなどを紹介いたします。
目次
どのような車が狙われているのでしょうか?
まず、盗難される車はどのような車種なのかを知っておきましょう。
2023年に発表された盗難された車の車種と盗難件数です。
1位:トヨタ アルファード 700台
2位:トヨタ ランドクルーザー 643台
3位:トヨタ プリウス 428台
4位:トヨタ レクサス LX 261台
5位:トヨタ ハイエース 187台
6位:スズキ キャリィ 115台
7位:ダイハツ ハイゼット 107台
8位:トヨタ レクサスRX 88台
9位:トヨタ クラウン 81台
10位:トヨタ レクサスLS 71台
※警察庁・日本損害保険協会:自動車盗難件数ランキング【2024年発表】より
ご覧のように高級車だけでなく、軽四の実用車なども盗まれているようです。
盗まれた車は、外国に密輸されたり分解して部品として転売されているので、車が戻ってくることも少ないようです。
車の盗難が起きているのは主に関東エリアが多いようですが、地方でも発生しているので盗難対策をする必要があるようです。
ハイテク化する窃盗方法
ランドクルーザーなど、高級車の強固なセキュリティを装備している高級車でも短時間で盗まれる背景には、車の盗難のハイテク化が挙げられます。
最近の盗難の手口は以下のようなものがあります。
1.イモビライザーを無効化する「イモビカッター」
車のキーに電子的なIDを設定し、一致しないとエンジンを始動できないようにするセキュリティが「イモビライザー」です。
高級車だけでなく、もはやほとんどの車に装備されている標準的なセキュリティですが、これは容易に突破できてしまうのが実態です。
“イモビカッター”と呼ばれる機器を外から車の配線につなげることで、この紐づけられたIDを”初期化=リセット”してしまい、不正に書き換えることで解錠・エンジン始動してしまうのです。
2.リレーアタック
近年増加している手口が、車のキーレスキーから発せられる電波を増幅して車を解錠・始動させてしまう「リレーアタック」という手法です。
つまりキーレスキー本体からは常時微弱な電波を発信していることになります。
そのため特殊な装置を使ってこの微弱な電波を受信することで「増幅」し、不正に車を解錠・エンジン始動させてしまうのが、リレーアタックです。
3.コードグラバー
こちらもキーレスの電波を悪用した手法です。
キーレスを操作する際にも当然電波を利用しています。
時には数百メートル離れた距離でも車を操作できる便利なキーレスの電波を不正に受信し、電波をコピーして操作してしまうのが、コードグラバーです。
4.CANインベーダー
近年、車もスマホ並に電子化が進み様々な動作を電子制御しています。
それらを制御するのに使われている通信規格が「CAN通信」と呼ばれるものです。
CAN通信は自動車業界の標準規格であり、ほとんどの車で利用されています。
そして標準規格であるが故にネットワークに車外から不正に接続する手法も確立されてしまったのです。
こうして不正に車内のネットワークにアクセスすることで、解錠・エンジン始動させる手法が、CANインベーダーです。
盗難を防ぐには物理的な対策が効果的
この進化してきた盗難の手口を防ぐには、物理的な防犯対策が効果を発揮するので対応する必要があります。
1.車本体への二重ロック
ハンドルロックやタイヤ/ホイールロックなどの物理的な対策が効果的だと言われています。
ハンドルやタイヤ以外でもシフトノブやブレーキペダルを固定する器具もあります。
いずれも窃盗犯にとっては解除・破壊に手間取ることを想定させるため、下見の時点で盗難の対象から外れることになると思います。(より盗みやすい車を探す)
2.鍵本体・キーレスの取扱い
先述の通り「リレーアタック」や「コードグラバー」といった手法から守るために、車の鍵の扱いそのものを見直すことで、自動車盗難を防ぐことができます。
キーレス操作にあたってはなるべく遠隔での施錠/解錠を控えるようにしましょう。
また、自宅での保管の際は玄関近くに車の鍵を保管する人も多いですが、これは大変危険です。(玄関先から電波を受信されてしまう為)
外部から近い場所に車の鍵を保管することは絶対に避けましょう。
キーレスの本体は使っていないときでも微弱な電波を出しています。そのため電波を遮断する専用のボックスに入れることで、キーレスの電波を傍受されることを防ぐことができます。
4.駐車場所のセキュリティ強化
オススメは、車を駐車している場所自体のセキュリティの強化です。
費用こそかかりますが、日々の管理のしやすさ・防犯効果は絶大です。
注意したいのは、駐車場のセキュリティ=防犯カメラの設置、と考える人が多いことです。そして防犯カメラは今、ネット通販などで手軽に購入できることもあります。
しかし、「防犯カメラだけでは盗難の抑止につながらない」ことを知っておきましょう。
なぜならば基本的に窃盗犯は、
・事前に入念な下見を行う
・短時間で犯行を終える
・録画のみの防犯カメラは気にしない
という傾向があります。
実際、夜間の防犯にと設置した防犯カメラの前で堂々と自動車を盗んでいく様子がテレビやネットで取り上げられることが多いかと思いますが、犯人は防犯カメラの有無など気にしていないのです。
インナーガレージで車を見せないことが一番の対策
車の盗難を防ぐ最大の対策は、「見えるところに車を置かない。」ということです。
窃盗犯は、日中や早朝に住宅街を車で回りながら盗めそうな車を物色しています。
その時に車の保管方法や防犯対策がどう取られているかも調べていきます。
ということは、駐車している車を見ることが出来ない場合は下見で回られても大丈夫ということになります。
ただ、住宅と独立している場合は車庫に侵入されても分かりにくい場合がありますが、住宅に付属するインナーガレージでは、すぐに察知することも出来ますし盗難する側もそこまでのリスクを掛けてこないとことが予想されます。
所有者の安心のためにもインナーガレージ!!
インナーガレージの中に車があることで、所有者は安全に保管されているという安心感を得ることができます。
車を屋外に駐車することで不安を感じる所有者も多いため、インナーガレージがあることで心配事が減少し、所有者も精神的な安定感が向上します。逆に、ガレージがない場合は、車が盗難や損傷のリスクにさらされることから、所有者の不安やストレスが増大する可能性があります。
「いつも車を見ていたい。」というほどの車好きの方だけではなく、大事な愛車を盗難から守る最適な方法としてもインナーガレージ付き住宅をお勧めします。