分譲(新築不動産)住宅の見学のコツ!

前回は、大手不動産サイトや住宅会社のホームページに掲載されている物件の見方を紹介いたしましたが、今回はいよいよ販売中の分譲(新築不動産)住宅を見学する際のコツを紹介いたします。

建売の分譲住宅は、間取りや設備・内装を全部自由に決めることはできませんが、請負住宅と比較すると購入費用がお得となっており、予算もしっかりと管理できます。
また、購入から入居までの期間が短いので、新しい生活も直ぐに始められるのがメリットです。「住宅を一から建てる時間が無い。」という方に最適なのが分譲住宅と言えます。

ただ、買おうとしている物件に現在使っている家具などがどれだけ使えるのか?収納スペースは十分? ベッドの配置は?……などなど、見学する際に細部にわたって確認するべきポイントがいくつかあります。

※住宅サイトの販売物件を見るポイントはこちら

◆チェックリストを作っていく

住宅という高価なものを購入するわけですから、物件については間取りや設備の性能機能、使い勝手などに十分なチェックをしましょう。

自分たちが希望する住宅の条件と見学する物件がどこまで一致しているかを確認するためにもチェックリストを作って冷静に比較することをお勧めします。

※見学時のチェックリストについてはこちら

◆いろいろな箇所の実寸を測ってみる

分譲(新築不動産)住宅は、請負住宅と違い「完成した物件を見て購入を決めることができる」ことが前提になっています。
そのメリットが最大に活かせるのが「実寸」を測れること。特に木造建築の場合、工業製品ではないので図面と多少の誤差が出ることは珍しくありません。

キッチンやリビングに「ちょうどピッタリの家具を配置したい」「サイズが合った注文家具を入れたい」という場合は、きちんと実寸と合わせなくてはいけません。

また、狭めの寝室にベッドが置けるか、大型の冷蔵庫が入るかなどの不安要素がある場合は「メジャー」があると便利です。高さを図る時にも折れにくい幅広タイプのメジャーがお薦めです。
「思ったより広い/狭いな」という感覚的な印象ではなく、実際の長さや広さを確認できるのは分譲(新築不動産)住宅の大きなメリットです。

◆設備は触ってみる&扉は全部開けてみる

初めて販売物件の見学をするときは、勝手に設備に触っていいものか心配になる方もおられるのではないでしょうか。

もちろん、手あかが付くような触り方をしたり、傷がついたりするような扱い方や、大きな音を立てて扉を開け閉めするような行為は見学のマナー違反です。
ただ、水回りなどの設備は機能や操作方法を触って確認することが重要です。

また、収納については扉を開いてみないと分かりません。
・収納内部に棚があるか?
・収納内照明や充電式掃除機用のコンセントが付いているか?
・衣類用のパイプなどがきちんと取り付けられているか?
・衣類以外の寝具類や季節用の用具の収納ができるか?
収納は大きさだけでなく、使い勝手も重要なポイントになります。

◆点検口を確認する

家の構造や表から見えない部分をきちんと点検するために用意されているのが点検口です。

通常は1階床と2階天井の2か所に設置されておりを床下と天井裏を直接確認できます。もちろん、何の知識もない状態で内部を見せてもらっても、問題がないことの確認はできません。

この場合、大事なのは「床下と屋根裏への点検口がきちんと確保されている」ということです。最近の新築住宅では、点検口が設けられていないケースはほとんどありません。
ただ、分かりにくい場所にあったり、説明をしっかり聞いていなかったりしたことで10年後に困ったことになったなどという事例も耳にします。
新築にもかかわらず点検口を設けていない物件の場合は、購入には慎重に検討したほうがよいでしょう。

◆物件の周りも見ておく

見学会に参加すると、建物内部は時間をかけてじっくりチェックされる方は多いのですが、外観は玄関正面からしか見ていないという方が少なくありません。

「隣家との境はどうなっているか」「家の裏側はどのような状態なのか」「リビングや寝室の窓が向かい合っていないか」などを確認するためにもぐるりと回って見ておく事をお勧めします。

◆時間を変えて再訪してみる

時間や曜日を変えて再訪してみることは入居した後をイメージするうえで非常に大切です。

特に、日当たりは時間で大きく異なります。また近くにある商業施設の混雑状況や、通勤通学ラッシュに近い時間帯の道路状況も忘れずに確認しましょう。
さらに夜は思ったより街灯が少なく、暗くて怖いなんてこともあります。
見学の時間帯を変えてみることで、入居後の生活がイメージできるようになります。

◆複数戸ある場合は全部見学する

分譲戸建ての場合、何戸かの建物が同時に建築される場合と、少しずつ時期をずらして建築される場合の2パターンがあります。

図面上の間取りは似ていても、内装のコーディネートやお風呂、キッチンのレイアウトが少し異なったり、照明やコンセントの位置に違いがあったりということもあります。同時に建築しているなら、似たような間取りの物件だとしてもそれぞれ確認させてもらいましょう。

◆まとめ

「一生に一度の買い物だから、納得いくまでじっくり考えたい。」ほとんどの方がこのように考えておられるのではないでしょうか。

しかし、数戸程度の分譲では「角地」「日当たり抜群」「車の出し入れが楽」などの人気の物件だと、検討中の方が既に複数いて、「即断即決」が必要なことも珍しくありません。
気に入った物件であればあるほどその可能性が高いことを忘れずに、見学当日には現場の営業の方に遠慮せずにしっかりとチェックをして決めるようにしましょう。

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