知っておきたい―「循環型住替え社会の実現」って何?

最近OSCARのテレビコマーシャルで「OSCARは循環型住替え社会の実現を目指します。」と流れてきますが、「循環型住替え社会って何?」と思われる方が多いのではないでしょうか?

そこで、今回はOSCARが目指している【循環型住替え社会】についてお話します。

日本の住宅政策は「作っては壊す、そしてまた作る」という政策

まず、日本における戦後の住宅政策は、人口増加を前提としており、家はどんどん建ててどんどん壊すことで、国の基幹産業の一つである住宅産業が反映するという考え方でした。

人口が増え続け住宅が経ち続ける、しかも土地の価値は変わらなくても住宅の資産価値は年数とともに下がっていく耐久消費財という位置づけになっています。
今、【在来工法】と言われている住宅の工法も、従来の日本建築とも違う戦後の住宅政策から生まれたものです。

大きな災害のたびに基準を強化してはいますが、当初の建築基準はかなり危ういものだったと言えます。住宅の評価は、土地価格は別として約15年で償却されて評価が無くなってしまうのが現在の不動産市場となっています。

最近、ようやく100年以上持つ家として「長期優良住宅」という認定制度が始まってはいますが、当初の国の試算では人口が減少することや、首都圏などに人口が集中し、地方に【空家問題】が発生することなど想定されていなかったのです。

循環型住替え社会とは

では、欧米での住宅事情はどのようになっているかをお話しします。

欧米では、日本とは違い住宅は資産として大きな価値を持っています。もちろん立地条件や環境により同じ住宅でも不動産価格は違いますが、住宅の価値が無いということにはなりません。むしろ、住宅の維持管理をきちんとやっていれば新築時よりも高くなっている場合が多いのです。

そのような、住宅環境であるからこそ次のような事が出来るのです。

 

①ライフステージに合わせた住み方ができる

まず、子育てや教育が重要な時には学校などへの通学距離が近い環境や家族構成が多くても住める住宅を取得します。

その後、子育てがひと段落し家族の人数が少なくなると、よりコンパクトな少人数で生活のしやすい住居に移り住みます。

もちろん、所得の変化や転職転勤などにより住宅を住替える場合もあります。

また、さらに高齢になってくると「サービス付き高齢者向け住宅」や「老人ホーム」などに住替えることになるでしょう。

このように、家族のラフステージに合わせた環境で、住宅を住替えながら暮らしていくことを【循環型住替え社会】といいます。

②家が循環するという考え方

このような住替えが可能になる為には、それぞれの住宅の評価価値が下がらないことが前提になります。

新築住宅だけが価値があり、既存(中古)住宅になると経年劣化で価値が下がり続けるという環境では住替えのたびに大きな費用が発生することになります。

既存住宅となっても適正なメンテナンスを行っていて住宅の評価が下がらないのであれば、次のライフステージに進むことが可能になるのです。

新築住宅・既存住宅がともに適正な住宅価値の中で循環する環境であれば、建てっ放しで空家ばかりが増えていく現在の社会には成らなかったと考えられます。

そのような住宅社会であれば、ライフステージに合わせた住まいを探しながら住み継いでいくという【家の循環】が生まれてきます。

③住宅の価値が保証されている安心感

【循環型住替え社会】を実現する為には、住宅の価値が保証されていることが重要になります。

ご存じないかもしれませんが「こだわりの外観と間取りと豪華な設備の家!」だからと言って、いざ不動産会社に評価してもらうと予想外の低い評価価格を提示されることになります。

立地の評価が上がっているところでは土地価格の上昇分がありますが、土地価格が変わらないところでは、住宅のこだわりが裏目となり、低い評価になってしまうことが殆どです。
不動産評価では、ホームインスペクションなどによって住宅の状況、性能などを調査し評価します。

その際には高価なキッチンや浴室といった設備も「使えるか使えないか」の基準でしか評価しません。特異な外観や間取りは逆にマイナス評価とされてしまいます。車で言えば改造車は高く売れないのと同じですね。

ライフステージに合わせて住宅を住替えるという【循環型住替え社会】においては、住宅の評価が下がらないことを基準に新築住宅を建てたり、既存住宅を探したりすることになりますが、住宅の価値がある程度高く保証されているので安心して住替えができることになります。

ホームインスペクションについてはこちら

④【循環型住替え社会】実現のためにOSCARが取組んでいること

アメリカでは普通のことである、ライフステージの変化に合わせて住環境・住宅を住替えていく【循環型住替え社会】ですが、ただ日本の住宅環境が変化していくことを待っていても社会は変化しません。

そこで、OSCARにおいてはOSCARが開発した分譲地にOSCARが建てた住宅には『買取保証制度』をつけております。

OSCARの買取保証制度についてはこちら(いくつかの条件がございます。)

そうすることにより、ライフステージの変化や急な転勤などの際にも、適正な評価を行ない責任をもって住宅を買い取らせていただいています。

新築時よりも高い評価になったという事例こそありませんが、依頼主様の予想以上に高い売却価格となって感謝いただいている案件が多くございます。

幸いなことに、2×4工法を基準としたオスカーの住宅は耐震性・断熱性・耐雪性などにも優れ、インナーガレージなどの設備においても市場では高く評価されております。

オスカーが考える循環型住替え社会についてはこちら

まとめ

北陸における1社だけが【循環型住替え社会の実現】と声高に叫んでもいても、すぐには住宅の環境が変わらないかもしれません。

ただ、長い低成長期、低い所得水準になっている現在では、ライフステージや収入に合わせた暮らし方を考え、今までのような新築だけにこだわらず、賃貸・既存住宅などいろいろな選択肢のなかで住替えていく時代になったのではないでしょうか?

【循環型住替え社会】が実現されることにより、産業廃棄物の削減やエネルギーの浪費を防ぐことにも大きく貢献することとなります。結果的にはSDGsにも繋がっているとも考えています。

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