知っておきたい：分譲地の区画の特長について
住宅を建てるには土地選びが欠かせません。分譲地の区画の中から1ヶ所を選ぶ時、どの場所も同じように見えることがありますが、実際は場所によって特徴があります。
今回は、土地に面する道路面の方角毎の特徴や土地選びの注意点について紹介します。
区画の位置と特徴
分譲地では、不動産開発会社が住宅の配置や向きを考え、大きく差がつかないように工夫しながら区画の面積や価格を決めています。
そのため、各区画の特徴を引き出しつつも住み心地に大きな差が出ないように設定されています。
一般的には区画から見て道路がどの方角に接しているかなどで土地価格は変化し、南道路の区画と北道路の区画を比べると1坪あたり数万円の差がつくこともあります。
この前提を踏まえると、価格を安く抑えるなら北道路の区画を、環境を意識するなら南道路の区画を選ぶなど、それぞれのニーズに合った土地が選べます。
道路の面する向きで決める：
リビングに日が差し込むように設計するなら、道路が南側や東側の区画が適しています。
反対に、道路が北側の区画ではリビングが住宅の奥側にする場合が多く、プライバシーの確保がしやすくなります。
また、インナーガレージ付き住宅の場合もガレージから道路までの距離を短くするのと、道路面の多くがガレージ面となるので北側道路の区画が適しており、北向きプランが沢山揃えてあります。
区画の向きと住宅の間取りの関係はとても重要なことなので、「区画の方角に適したプランなのか。」を住宅営業の方に必ず確認しましょう。
場所や地域によって分譲地の特徴も様々となります。
土地に高低差がついているケースや、狭小な区画が多い分譲地、周囲の環境や隣の家との距離なども踏まえたうえで、ライフスタイルに一番合う場所を選んでください。
分譲地で一番手前の土地：
分譲地の中で一番手前の土地は、公道に面しているものが多いため車での出入りに便利です。
2面が道路に接していることも多いので日当たりや明るさを確保できる点もうれしいポイントです。
ただし、奥側の住宅からの出入りも頻繁になるので音に敏感な方にはお勧めできません。人通りの多い道路などでは人目を気にして日中でもカーテンを閉めるケースも見受けられます。
角の土地：
向きにかかわらず角に位置している土地は、「角地」とも呼ばれ2方向以上が道路と面しており、隣に住宅がなく、開放感が得られ向きによっては日当たりのよさもメリットとなります。
日の当たる面積が多いので、ガーデニングにも最適。人目につきやすい場所のため防犯性にもすぐれています。
また、角地は建築条件の制限が緩和されることもあるため建築面積が多く取れ、ゆとりのある住宅を設計しやすくなります。
一般的に角地は坪単価が高めに設定されていますが、「資産価値の面で評価が高いから」と理解しましょう。
旗竿地・奥まった土地：
分譲地のうち、奥まった場所にある区画は人通りが少なく静かなところが多いです。
土地が大きな道路に面していないので、車の騒音や人の話し声も気になりません。
道路から奥に向かって路地が伸び、奥に建物を建てる土地が広がっているものは「旗竿地（はたざおち）」や「敷地延長（略してしきえん）」と呼ばれています。
旗竿地（敷地延長）は分譲地の中で低価格で売り出されているケースが多く、安価に家を購入できるというメリットがあります。
ただ、周りの住宅に囲まれることも多いため、建物に吹き抜けを作るとか、リビングの場所等日当たりや風通しの良さなどもチェックしておくとよいでしょう。
奥の土地までの道が狭いと、資材を運び込む際にも手間が掛かり、作業効率が悪く建物の建設費用に別途経費が追加される場合もあるので建築時には確認しましょう。
分譲地選びの注意点
分譲地の価格はその土地の特徴や周辺環境によって価格が変わりますが、価格だけをみて決めるのは絶対にやめましょう。
商業施設や保育園・幼稚園の有無、小中学校までの通学距離や交通状況など、これから始まるであろう生活環境をまず確認します。
さらに、日中と夜間、平日と休日の環境も必ず確認しましょう。「公園が隣でよかったと思っていたら、子供たちの声がうるさ過ぎた。」ということもよく起きています。
また、災害なども多い昨今、ハザードマップをホームページで確認しましょう。地盤は良いかなど安全面も気にしながら土地を選ぶことが大切です。
まとめ
選び方としては、販売価格が予算内に収まることが優先されますが、家族が安全・安心に暮らせる分譲地かどうかも必ずチェックしてください。
家族の暮らし方にあった立地かどうか、周辺環境はどうか、日当たりや防犯性など、他にも意識しておくポイントがありますが、詳細については販売している不動産会社に確認しておきましょう。「本当にここで良いのか？」ではなく「ここが良い！」と納得できる土地・区画を選びましょう。
