建築現場で必要になる時がある【防護管】について
こんにちは、最近、YouTubeで大工さんの仕事を勉強中の工事チームの千葉です。
そんな中からも何か弊社でも活用できないかと考えています。
さて、本題に移りますが【防護管】って聞いたことはありますか?
建て方工事をする際に、電線や電柱が近くにある際に、感電事故を防いでくれるのが【防護管】というものになります。簡単に言うと、電線にかぶせる絶縁体のカバーです。
【防護管】はどんな時に使用するのか?
ちょうど、そのような物件がありましたので、写真で説明します。
上記の現場には、OSCARのモデルハウスを建築する予定です。
写真でわかる通り、電線が敷地内に入っております。
道路からレッカー作業を行なうと電線の上を越える計画となり、万が一のことを考えると非常に危険です。
その為、万が一電線にぶつかっても感電しないように、【防護管(黄色いカバー)】を電線に取付けます。
なお、防護管の取付けには、通常の現場では掛からない費用が追加されることになります。
建築現場の電線の架線状況によって金額は違いますのでご注意ください。
ちなみに防護管の使用については、労働安全衛生規則 349条によって公的に義務づけられています。
『労働安全衛生規則 349条第1項』
工作物の建設等の作業を行なう場合の感電の防止:
事業者は、架空電線又は電気機械器具の充電電路に近接する場所で、工作物の建設、解体、点検、修理、塗装等の作業若しくはこれらに附帯する作業又はくい打機、くい抜機、移動式クレーン等を使用する作業を行なう場合において、当該作業に従事する労働者が作業中又は通行の際に、当該充電電路に身体等が接触し、又は接近することにより感電の危険が生ずるおそれのあるときは、次の各号のいずれかに該当する措置を講じなければならない。
このように、敷地と道路側に電線が走っていると、防護管の申請をして新築住宅の計画が必要となります。
更に【防護管の設置】が必要な現場では、下記の内容も予算にプラスされる可能性があります。
- 大型レッカー車への変更:
電線越えでの作業となる為、通常使用しているレッカー車よりも大きいものが必要となります。 - 道路使用許可(前面道路 封鎖):
大型のレッカー車は、アウトリガー(地面に固定するために出てくる足のようなもの)を出すと、5m~6mほどになるので前面道路の使用が難しくなる場合があります。 - 誘導員費用:
前面道路を封鎖している場合、迂回路などの指示を誘導員でしなければなりません。(片側通行の場合、安全に通行するために誘導員をたてます)
その他にも、工事監督が建築現場の状況に合わせて必要に応じた安全対策を取っております。
今回は、建築現場での【防護管の設置】についてお話をさせていただきました。