子どもは秒で転落する。事前の事故防止を
子ども(12歳以下)の事故の中で、最も多いのが転倒転落事故。これらを防ぐには、どうしたらよいでしょうか。
目次
子どもの転倒転落事故の特徴
子どもの転倒転落事故の特徴には、以下のものがあげられます。
- 発達発育段階によって、事故が起こりやすい場所や状況が変わる。
- 落ち始めたら、あっという間に転落する。
- 頭部から落下する。
- 大人が想像もつかないところに登ったり、遊んだりする。
このような感じです。実際、入院を必要とする事故のうち、転落事故が最も多く約3割を占めます。さらに約6割が頭部にけがを負いました。高所だけでなく比較的低い場所でも、頭部の骨折や損傷が発生しました。
親御さんは、転倒事故に十分気を付けないといけません。といっても、前述のように子どもは秒で転落するので、常に目を離さずにいることは不可能。重大な事故を防ぐために、子どもの転落事故の特徴を知り、事前に事故防止策を取ることが必要です。
状況別、子どもの転倒転落事故防止策
それでは、状況別に子どもの転倒転落事故を防止する対策をお伝えします。
遊具からの転倒転落事故防止
施設や遊具の対象年齢を守る
施設や遊具に書かれている対象年齢は、守りましょう。きょうだいで連れて行った場合、下の子が対象年齢に達していないときは、きょうだい2人とも遊ばせないくらいの覚悟で。
6歳以下の幼児には保護者が付き添う
幼児1人で公園に行かせる親御さんは、いないと思います。ですが、その場にいても遊ぶ様子を見ていないのは危険です。スマフォやおしゃべりに夢中にならないように。
子どもに、危険な遊び方をさせない。
大人が想像つかない遊び方をするのが子ども。それが危険でないか、確認を。
子どもに引っかかるおそれのある服装はさせない。
フードやひもがついていたり立体的な装飾があったりする服装は、遊具に引っかかるおそれがあり危険です。
遊具の不具合破損があれば利用を控える。
可能であれば、公園の管理者にも伝えましょう。使用禁止の処置をしてくれます。
家具などからの転倒転落事故防止
主に乳幼児が対象になります。
- ベビーベッドに寝かせる場合は、転落防止柵は必ず上げる。
- 取扱説明書に従い、ベルトなどは適切に使用する。
- 一瞬であっても、テーブルほどの高さのあるところには寝かせない。
抱っこやおんぶなど転落転倒事故防止
主に乳幼児が対象になります。
- 抱っこやおんぶをする際は、低い姿勢で行う。
- 抱っこひもでしゃがむ際は、必ず子どもを手で支える。
- 抱っこひものバックルや留め具の緩みを確認する。
最近の抱っこひもは性能が高いです。それでも過信しないこと。最近はパパが使っていて、非常に微笑ましいですが、パパママそれぞれが調節した上で使用してください。
階段などからの転倒転落事故防止
歩きは始めると、階段などにベビーゲートを使うことが多くなります。その際の注意点を記します。
- 正しく取り付けて、常に閉めてロックをかける。
- 設置した後も、時々確認する。
- 対象年齢を超えたら使用しない。
窓やベランダからの転倒転落事故防止
歩き始めから小学生まで、幅広い年代で発生します。たとえ2階であっても、大けがにつながることがあります。
- 窓には子どもの手の届かない位置に補助鍵を付ける。
- 窓やベランダの手すり付近に、足場になるものを置かない。
- 小さな子ども一人で留守番をさせない。
- 窓を開けた部屋やベランダで、小さな子どもだけで遊ばせない。
- 窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸にもたれかかったりさせない。
これくらい大丈夫だろうが、取り返しのつかないことがあります。常に見守ることは無理なので、事前の準備に力を入れて子どもを守りましょう。