不動産広告「徒歩○分」の不思議。1分で歩ける距離は80m?
皆様こんにちは、オスカーホーム高岡砺波営業所の武部です。
不動産広告「徒歩○分」の不思議
不動産の広告を見るとよく載っているのが「〇〇駅まで徒歩〇分!」のような文章です。この〇分という表示、1分=80mで計算しないといけない、と決められているのをご存じでしょうか?
法律で決まっているから?
はい、そうなんです。不動産広告を規制する法律「不動産の表示に関する公正競争規約」により、徒歩1分が80mに相当するものとして計算するということが定められています。
より細かくいうと、
- 直線距離ではなく道路に沿って測定した距離
- 80m未満の端数は切り上げて1分とする
- どんなに近くても、〇〇から0分という表示にはならない
- 横断歩道や歩道橋、踏切などを渡って歩く距離にする(信号待ちの時間は入れなくてもよい)
- 上り坂でも道路の距離で換算すること
ということになっています。
なぜ、こんな法律ができたのか
日本では戦後不動産を販売する際に新聞広告など広告を多く利用しましたが、業者によっては全くのうその表示をして顧客をだまそうとする者がいたそうです。それではいけないということで、最初は1分100mとして計算することになったそうです。
1分80mの基準は「ヒールをはいた女性」?
しかし、当時の公正取引委員会で不動産の広告表示のルールを決める責任者だった鈴木さんという女性が、かかとの高い靴を履いて1分で100m歩くことはできないと考えて、自分の持っている一番かかとの高い靴を履いて実際にいろいろなところを歩いて計測し、消費者保護のための正しいルールとして「徒歩1分=80m」という基準を定めることになったそうです。
私もモデルハウスの建設地から学校やスーパーまで徒歩や車で移動して体験したことをお伝えすることがありますが、消費者保護のために、自ら動いた鈴木さん、すごいですね。
皆様も土地探しの際は実際に歩いてみられるのが良いかもしれません。