戸建て住宅の修繕は計画的に行おう
戸建て住宅を購入したら、考えておきたいのは修繕。マンションのように月々修繕費を積み立てるわけではないので、自分で計画を立てないといけません。
戸建て住宅、劣化の現状
住宅はどんなに丁寧に使っていても、15年を過ぎるといろいろな箇所が劣化し、それによる不具合から修繕をする必要が出てきます。放置しておくと、住宅環境が悪化し、家族の健康や精神的にも悪影響を与えます。
戸建て住宅の場合、計画的に修繕費を準備しないと、いざというとき借金をすることにもなりかねません。次から、修繕費を計画的に準備するために必要なことをお伝えします。
備え1 修繕費は毎月積み立てを
行動に移しやすいのは、修繕費を毎月積み立てること。新居に住み始めたと同時に開始したいものです。金額は各家庭の収入によって異なりますが、住宅ローンの返済もあるので、家計を圧迫することのないように。月3万円が目安と言われています。修繕費専用の口座を作り、自動積立にすると忘れませんね。
備え2 財形住宅貯蓄の活用も
勤務先の福利厚生に「財形住宅貯蓄」があれば、活用してはいかがでしょうか?毎月給与から一定金額を自動的に積み立てます。工事費が75万円を超える場合など要件を満たして払い出せば、利子は非課税になります。
修繕の時期と費用
それでは住宅修繕の実態について見ていきましょう。
新築後30年以上住んでいる人にたずねたところ、修繕費の平均総額は532.1万円(築年数平均36.8年)。内、木造住宅470.2万円、鉄筋・鉄骨造り617.7万円でした。修繕にかかった費用は、30~34年で木造住宅424.9万円、鉄筋・鉄骨造り509.5万円でした。
前述の月3万円の積み立てを1年間行うと36万円、住宅の劣化が出始める15年だと540万円が、貯蓄できます。さらに30年だと1,080万円。
将来何が起こるかわかりませんが、単純計算すると、月3万円の積み立てで、賄えそうです。
修繕箇所ベスト3
修繕箇所ベスト3を紹介します。数値は1回目の修繕の平均費用と、築年数平均をお伝えします。(出典:アットホーム(株)、 2021年新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く「一戸建て修繕の実態」調査)
1位: 外壁 96.6万円、19.4年
2位: 屋根 99.0万円、21.1年
3位: トイレ 33.9万円、23.0年
工事は1回で済むとは限らないので、これ以上かかる可能性はあります。でもこれを目安にして、「わが家の修繕目安一覧」を作っておくと後々役に立ちます。
大切なのは普段からの点検
費用を貯めることはもちろん大切ですが、それより大切なのは普段からの点検です。不具合は早く気付けば、修繕費も抑えられます。また、修繕費の積み立ては、実際貯金から捻出している人が多いようです。住宅の劣化は避けられないことなので、まず3万円ずつ積み立てはいかがでしょうか?