【新築計画で知っておくと良いこと】1.天空率と斜線制限
こんにちは。オスカーホーム富山南部射水営業所の千葉です。最近は毎日、建築知識について勉強しています。今回は「天空率」についてお話をしたいと思います。
天空率とは
そもそも天空率とは、魚眼レンズで空を見上げたときに、円の面積に対してどれだけ空が見えるかの割合を示したものです。天空率が大きければ大きいほど、空が多く見えます。
天空率は、斜線制限の緩和する方法の一つとして、2003年1月1日に施行され、改正建築基準法第56条にある高さ制限の第7項として新たに設けられました。
斜線制限は、新しく計画をする建物が周りの道路や隣地から、通風や採光・日照などを奪わないように、建物の高さを規定の勾配で抑える規制です。
斜線制限にかかる場合は、建物の道路に面した部分を切り落としたような形状にしなければなりませんが、住む側にとっての居住性やデザイン性には結びつかないものでした。
天空率の事例
2年前、約65坪の土地・約38坪の建物を建築されたお客様の例でお話をしますと、その土地に建物を配置し、設計に確認をしたところ、「斜線制限にかかるため、建築NG」とのこと。当時は、天空率と言う言葉を知らず、青ざめたことを今でも覚えています。
お客様が建物プランをすごく気に入っていたため、どうにか建築できないかと聞いたところ、「天空率」と言う言葉を教えてもらいました。※斜線制限以外にも、日影規制や高度地区、絶対高さ制限などによる規定を守らなければいけません。
天空率の計算式
ここまでくると設計のお話となりますが、天空率は上記の計算式によって導くことができます。
- Rs:天空率
- As:想定半球の水平投影面積
- Ab:建築物および敷地をAsと同一の想定半球に投影した水平投影面積
天空率の計算は大変複雑なため、紙と鉛筆だけで簡単に計算することはほぼ不可能です。専用の天空率解析ソフトを使って計算します。
天空率の注意点
行政によって取扱いが変わることがあります。複雑な土地の場合は事前に相談が必要となります。
また、近隣住民への配慮が必要です。周囲の建物とまったく異なる高さや形態の建築が可能な場合もあり、周囲から違和感のある建物として見られる可能性もあります。
住宅を建てる際には、様々なルールが存在しているという一端をご理解頂けたでしょうか?気になる方は是非、営業へお聞きください。