バイオエタノール暖炉で、体も心もポカポカ

昔の(西洋の)物語に出てくる影響で、暖炉のある生活に憧れる人も多いでしょう。実際は煙の処置や薪の用意など手間がかかるので、自宅に取り入れるのは難しいもの。でも、設置工事が不要で環境負担の小さい「バイオエタノール暖炉」を使えば、夢がかなうかもしれません。

画像出典: ecosmart+ Fire

バイオエタノールとは

そもそも、バイオエタノールとは何でしょう?

これは、「バイオマス」というトウモロコシやサトウキビ、ワラ、木材など動植物由来の原料を発酵させて作る「エタノール」のこと。これらを薪の代わりに燃やすのが、「バイオエタノール暖炉」。石油に代わるエネルギーとして注目されていますが、ちなみに筆者は、長女の地理の教科書を読んで最近その言葉を知りました。

概要が分かったところで、以下でメリットデメリットを見ていきましょう。

バイオエタノール暖炉のメリット

煙や有害物質が出ないので、安心して利用できる。

薪と比べ、バイオエタノールの最大のメリットは有害物質がほとんど出ないこと。エタノールは燃焼しても煙が出ずスス汚れがありません。また、窒息死の原因となる危険な一酸化炭素も出ません。二酸化炭素が出ますが、植物によって吸収され光合成により酸素に変わります。環境に負担の少ない燃料なのです。

煙が出ないので設置が簡単

前述しましたが、煙が出ないので煙突の設置は不要。ビルトイン型、置き型(床置き、壁掛け、卓上)と形や大きさもいろいろ。ご自分の好みのものが選べます。

コストパフォーマンスが高い

バイオエタノールの価格はお店や時期により変動するものの、1ℓ400~500円。1時間に0.5ℓほど消費し、1日3~4時間の使用で1か月のコストは18,000~30,000円。同程度の使用で薪は約60,000円かかることを考えると、コストパフォーマンスは高いといえます。火力は薪がはるかに大きいですが、煙突不要のため空気が逃げず効率が良いのです。

炎を眺めると心が落ち着く

暖炉に憧れる理由の一番はこれでしょう。人間は根源的に自然に対して癒しを感じるそうです。木だけでなく炎も重要な要素とか。

バイオエタノール暖炉のデメリット

メインの暖房器具には適用できない

火力でいえば、ストーブやファンヒーターには温かさではかないません。あくまでサブの役割です。でも、炎を見ることで体も心も温かくなれたら、寒い冬も乗り切れる気がしませんか?

裸火での使用は火事の危険性が

大抵の暖炉は強化ガラスなどで周囲を覆ってありますが、デザインによっては炎がむき出しになるものも。乳幼児やペットのいる家庭ではしっかりガードしてあるものを選びましょう。

換気は必須

煙や一酸化炭素が出ないとはいえ、締め切った部屋で長時間使っていると酸素が減り二酸化炭素が増えます。換気は必須です。といっても、他の暖房器具のように1時間に1回空気を入れ替えれば十分です。

暖炉型ファンヒーターを使うのもあり

最近は発光ダイオード(LED)で炎を模している、暖炉型ファンヒーターもあります。お手軽で安全に楽しむのには、おススメです。そもそも日本の家屋には囲炉裏があり、それを囲むように家族は暮らしていました。時代が変わって日本人が暖炉に憧れるのも当然かもしれません。

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