冬の睡眠、寝具の一工夫で快適に。寝具の基礎知識を知ろう。
冬の寒さが厳しい北陸地方。寝具の一工夫で、睡眠を快適にする方法をお伝えします。
目次
意外と知らない、寝具の基礎知識
寝具は洋服と同様、季節で使い分けた方が熟睡できます。
快適に睡眠できる寝具内の温度は33度前後、湿度は50%前後。電気毛布などを使用し事前に温めることもできますが、必須ではありません。汗の湿気や体から発する熱が空気の層を作るため、自然に暖かい寝床を作るからです。
掛布団として羽毛布団を使用する場合、室温15度前後なら1枚で十分。ただし、10度以下になったら、もう1枚毛布を加えた方が良いでしょう。具体的な温度が出てくると、使い分けの目安になりますね。
毛布の素材で異なる羽毛布団との配置
毛布は羽毛布団の下に敷くものと、筆者は思っていましたが、実は素材によって配置を変えた方が良いそうです。
毛布には動物性繊維(ウールやカシミヤなど)と、化学合成繊維(ポリエステルやアクリルなど)がありますが、以下のその特徴と配置を記します。
動物性繊維の毛布 | 上が羽毛布団、下が毛布の配置。
動物性繊維には、湿気を熱に変える性質があります。羽毛布団も動物性繊維ですが、毛布の方がより体に密着します。 |
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化学合成繊維の毛布 | 上が毛布、下が羽毛布団の配置。
化学合成繊維を体に密着させると吸湿性がなく、静電気が起きやすく、それが肌触りや汗をかいたときの不快感につながります。上からフタをするように、羽毛布団が発する温度や湿度を逃がさないようにします。更に肩口まで掛けてしっかり寒さを遮断。 |
ところで、毛布ではなく掛布団を2枚重ねるという人もいます。しかし、掛け布団2枚はかさばり寝返りしづらくなるだけでなく(人間は無意識識で一晩約20回寝返りをしているそう)、体に重みがかかるため、心地よく眠れなくなります。特に高齢者や子どもなど、体力がない人は避けた方が良いです。
敷布団には専用パッドを使用
敷布団が冷たいのが苦手な方には、専用の敷きパッドがおススメ。毛布を敷く布団の上に重ねても代用できますが、一晩でかく汗の量はコップ1杯と言われます。パッドは就寝中の発汗に備え、通気性を良くするなど毛布にはない効果があります。
快適な就寝・起床のための一工夫
就寝や起床時の習慣も見直してみましょう。
1.寝る前に少し体を温める。
夜、入浴する方は多いですが、入浴直後は体の芯まで温まっているので、少し時間を置き体温を下がるのを待ちます。すると、眠くなって布団に入るとすぐ熟睡できます。
2.適度に足元を温める。
睡眠時に靴下を履く場合は、締め付けの少ないものを。筆者のおススメは、レッグウォーマー。足首は保温しつつ、足指から適度に熱を逃がして、暑すぎず寒すぎずちょうど良いです。
3.室温は15度をキープ。
起床時の寒冷刺激を下げるのにちょうど良い温度です。
温かい布団でぐっすり眠り、朝はスッキリ起きる、一工夫でそんな冬も夢ではないかも!?
参考資料
- 日本経済新聞「すっきり生活 毛布は羽毛布団の上?下?」(2019年1月19日付)