外国人スタッフの家事代行サービスって?
最近目にする、フィリピン人専門の家事代行サービスの広告。永住権を持たない外国人の家事代行サービスが、2017年に解禁されたことが背景にあるようです。
外国人スタッフ受け入れの現状と課題
政府は2015年末、大胆に規制緩和する国家戦略特区(※)を活用し、永住権を持たない外国人の家事代行サービスを解禁しました。現在は、東京都・神奈川県・兵庫県・愛知県・大阪市が特区に名乗りを上げ、事業認定を受けた6社が2017年春からサービスを始めています。
しかし、解禁から1年以上、現在は特区で約270人と、計画の1割弱(3,000人強の計画)の採用に留まっています。
増えない原因としては、在留期間が3年と短いこと。生活習慣や文化に慣れた頃に帰国してしまうので、長く働きたい外国人や、安定的に人材を受け入れたい企業には、使い勝手が悪いのです。ただ、今後は在留期間を最長5年間にすることも検討しているようです。
また、日本は生活費がかさむこと、事前の研修があり求められるスキルが高いことも挙げられます。制度を定着させるには、給与水準の見直しも必要になりそうです。とはいえ、日本での人手不足は深刻化する一方。これから伸びていく可能性はあるでしょう。
フィリピン人が家政婦に選ばれるのは?
一番の理由は、現行制度では採用できる外国人が、事実上フィリピン人に限定されていること(これが採用の増加を妨げている一因でもある)。しかし、それだけではない、「質」があります。
- 豊かな語学力
日本で働くという時点で日本語が堪能なのは勿論ですが、フィリピンは英語人口が世界第3位であることも大きな特徴。日本語・英語が話せるバイリンガルなのです。 - おもてなしの心
フィリピン人は、「友だちを作りやすい国民性」で世界第2位という調査資料があります。彼女たちの持っている非常に献身的で手厚いホスピタリティ(おもてなしの心)が、満足いくサービスへとつながります。 - 家政婦は国策
フィリピン政府(海外雇用庁)は、国策として出稼ぎを進めています。また、人材育成にも力を入れており、フィリピン全土に約4,000校の職業訓練学校があり、約230種類の職業訓練を受けることができます。フィリピン人による家政婦の仕事は、政府公認の資格なのです。
利用して良かった点
ピナイ家政婦サービスのHPから利用して良かった点の中で、フィリピン人ならでは、のコメントを記します。
・正直、最初は不安もありましたが、(中略)スタッフの献身的な働き方を目の当たりにして、不安は解消されました。外国人スタッフなので、良い意味で慣れ合いにならならず、作業をお願いしやすく、とても助かっています。
・「割り切って、お仕事として依頼できる」との評判を聞きました。その話の通り、大変お仕事をお願いしやすく、良い意味で外国人の方と潤滑なコミュニケーションがとれています。
日本人スタッフだと「こんなこと頼んでいいのかな?」「家事くらい自分でやらないといけないのかな?」と、気を回しがち。興味はあるけど、利用に踏み切れない方は、フィリピン人スタッフから依頼してみるのも一つの方法かもしれません。