実践しよう。住宅火災を防ぐためにできること
季節に関わらず、用心したいのが火災による被害。建物火災の内訳で半分以上を占める、住宅火災を防ぐ方法をお伝えします。
出火原因No.1はコンロによる火災
東京消防庁管内で平成29年中に発した火災は4,205件で、住宅火災は1,589件(58.1%)を占めます。その出火原因は「コンロ」が最も多く373件(23.5%)に達します。
平成29年中 住宅火災の出火原因
出火原因 | 件数 | 割合 |
---|---|---|
コンロ | 373件 | 23.5% |
たばこ | 262件 | 16.5% |
放火 | 163件 | 10.3% |
ストーブ | 110件 | 6.9% |
ロウソク | 42件 | 2.6% |
コード | 41件 | 2.6% |
ライター | 14件 | 2.6% |
火遊び | 11件 | 0.7% |
その他 | 412件 | 25.9% |
コンロでの火災が発生する理由は、調理の際に火を点けたままその場を離れ、油が過熱され発火するなど、「コンロの火を放置する・忘れる」ことで発生しています。
コンロによる火災を防ぐには、どのような点に注意したら良いでしょうか。チェック項目を、以下に記します。
□ 調理中に離れない
□ 周囲に燃えやすいものを置かない
□ 火が鍋底からはみださないように調整する
□ 防災製品のエプロンやアームカバーを使用する
□ 安全機能(SIセンター)付きコンロを使用する
筆者は以前、コンロの側にビニール袋を置いて燃やしてしまったことがあります……。幸いすぐ気づきましたが、大事にならなくて良かったです。
万一に備えて、覚えておきたい消火器の使い方
消火器による初期消火は、火災の被害を抑えるために大変効果的です。火を使う場所には、消火器を備えましょう。
消火器には、共同住宅等で設置が義務付けられているものの他、一般住宅向きの小型で軽量なもの、片手で簡単に使用できるエアゾール式簡易消火具があります。使い方はネットに色々紹介されていますが、ここでは※消防防災博物館のHPの使い方を紹介します。※インターネット上の仮想博物館、建物は存在しない。
他にも動画で確認できますので、興味のある方は是非ご覧ください。
使用方法は、
- 安全ピンを引き抜く。
- ホースの先を持ち火元に向ける。
- レバーを強く握る。
書くと簡単なのですが、実際火事に遭遇すると手間取るようです。筆者が消防署の方から伺った話では、1.を忘れて薬剤が出ないというパターンが多いそうです。「まずは、安全ピン」と覚えましょう。
使用時の注意点として、
- 焦らず、落ち着いて「火事だ!」と大きな声で周囲に知らせる。
- 炎が天井に達したら、すぐに避難する。
- 避難路は、常に確保しておく。
が、挙げられます。
万一に備えて、地域の防災訓練や消防署のイベントなどに参加し、消火器の正しい使い方を身に付けましょう。一人ひとりの心掛けで、火災を防ぐことができます。