インテリアコーディネータ―が教える「失敗しない!コンセントの位置」の決め方
家ができてから失敗した!と言う声が多い場所はどこかご存知でしょうか?意外に多いのが「コンセントの位置決め」なんです。
コンセントの位置もそうですし、何口のコンセントをつけるというのも失敗しやすいポイントです。コンセントは、コンセントを配置するための注意点を意識するかどうかで大きく違ってきます。
設計士がつくった電気配線図だからといって鵜呑みにしてしますと、実はあまり使い勝手が良くないことも起こってしまいます。あなたの生活に合ったコンセントの配置ではなく、あくまで設計士が想定したコンセントの配置だからなんです。そこで、間取りを考える際の失敗しないコンセントの位置決めをアドバイスします。
目次
失敗しない!コンセントの位置の決め方
1.間取りに家具の配置をして考える
コンセントの位置を決める際に大切なのは、家に家具を配置してみる事です。家具を配置すると言っても、まだ家もできていませんので住宅の間取り図面上でOKです。
どうして間取り図面に家具を置くのかと言うと、家具の配置によってコンセントの位置が決まってくるからなんです。
例えば子供部屋の場合
まず、机を置く場所には卓上にデスクライトを置くため、コンセントが必要ですね。一方で、ベッドを置く予定の場所にコンセントがあったとしても枕元ならまだ良いですが、ベッドの真ん中あたりにコンセントがあってもベッドが邪魔になりほとんど使い物にならなくなります。
これはあくまで子供部屋の一例ですが、コンセントが活きるかどうかは、このようにまずは家具をどこに置くか決めることから始まります。
2.家電製品の配置を決めて考える
家具と同じように家電製品を配置して考えるのも効果的です。
特に難しいのがキッチン
特にキッチンで使う家電製品は多いので、いくつの家電を同時に使うかを把握していないとコンセントが足りずにタコ足配線に頼るなんてことも起こります。キッチンで使う家電製品は使う電気量の大きいものが多いので火災などの原因になるタコ足配線は避けましょう。
また、家電製品はアース配線が必要な物もあるので、タコ足配線では無くそれぞれの家電専用のコンセントが欲しいですね。
TV周りもどのような機器を繋ぐかでコンセントの口数も変わってくるので要注意です。また、TV台などの配置の邪魔にならない高さになる様考えましょう。
さらに、忘れないでおきたいのが「季節家電の配置場所」。扇風機や加湿器なんかも邪魔にならない置き場所を決めてあげるのがポイントです。(普段の暮らしの動線上に配線があると足が引っ掛かったりしてとても危険です)
3.掃除機の使い勝手で考える
家具と家電を配置して、家具の邪魔にならない位置に必要なコンセントの場所を決めた後は、残りのコンセントの場所を決めていきます。このコンセントの決め方にもコツがあります。
それは、掃除機のコンセントを差すなら何処がいいか意識しながらコンセントを配置するという事です。「掃除機のコンセントを差すならココとココにあるといいな」と考えながら配置していくと、家の隅々までコンセントが配置されて、コンセントをつけ忘れるというミスはほとんど無くなります。
最近のマンションでは、掃除機用のコンセントはしゃがむ必要が無いように高い位置に配置されているところもあるようです。数メートル以内には必ずコンセントがあるので、いざコンセントを使いたいとなった場合でも延長コードを使わないといけないなんて事をかなり回避する事もできます。
コードレスやお掃除ロボットを使用する方の場合
また、コードレスクリーナーを使っている方や、お掃除ロボットを使うかもしれないという方は、掃除機を収納する物入れの中や充電用のコンセントを忘れないようにしてください。
4.インターネット機器の配置で考える
インターネットを繋ぐ方法はいくつもあります。フレッツ光などを入れる方もいますし、ケーブルTVのインターネットを使う方もいます。さらには各部屋にLAN配線をして優先でパソコンに繋ぎたいという方もいますし、無線LANやWi-Fiで家中を繋ぐという方もいると思います。
コンセントの位置を決める場合、このインターネット環境をどうするかでコンセントの必要な個数や位置が変わります。
例えば、モデムを置く場合
モデムを置く場所にはコンセントが必要ですし、LANの配線も必要になります。後で変更するのは大工事となってしまうので、必要な配線はしっかり確保しておきたいですね。
さらには各部屋にTVをつけるかどうかも想定する必要がありますし、アンテナでTVを見るのか、光テレビでTVを見るのかでも配線方法が変わってきます。
配線が決まった後の追加変更は工事期間や費用にも大きく影響するので、できるだけ早めに「インターネットをどうするか」「TVをどうするか」を考えておくことをお勧めします。
5.屋外コンセントを忘れないように
コンセントと言えば、ついつい家の中ばかり目がいってしまいますが、家の外にもコンセントは必要です。エコキュートや給湯器、浄化槽にはコンセントが必須ですから設置位置に屋外コンセントが配置されています。
また、他にもコンセントがあるととても重宝します。
例えば、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車を購入する可能性がある場合
電気自動車やプラグインハイブリッド自動車を購入する予定なら、より多くの電気を使える200Vコンセントが必要ですし、外用のコンセントがあると庭を芝生張りにした際の電動芝刈り機の使用や、庭をライトアップするの照明を取り付ける事ができたりと庭の活用方法が広がります。
さらには屋上ベランダや広いバルコニーにもコンセントがあるととても便利です。家の外にコンセントをつけるのも忘れないようにしたいですね。
6.コンセントの位置だけでなく口数も大事
コンセントで意外と失敗するのが、「コンセントを配線したから安心していたけれど、2口コンセントでは足りなくて、結局はタコ足配線にしないといけなかった」という失敗です
キッチン周りや、TVやインターネットの周りなどは2口コンセントでは普通は足りないので、4口コンセントにするなどコンセントの口数を増やしておくのがポイントです。
さいごに
いかがでしたか?住宅の間取りやインテリアコーディネートに目が行きがちですが、コンセントの配置は暮らし始めた時に初めて「ここにコンセントがあれば・・・」とか「口数が足りなくていきなりタコ足配線」などになりがちです。設計士まかせにせず、十分に考えて決めていきましょう。