新築の住宅が多い都道府県はどこ?データでみる日本の新築状況

持ち家率は、富山県をはじめ秋田県・山形県・福井県など、日本海側に集中しているとデータなどで読み取れます。では、新築の住宅が多い都道府県はどこになるのでしょうか?持ち家率「持ち家率ナンバー1の富山県、その理由は?」と同じ結果でしょうか、それとも他の地域が上位に来るのでしょうか?

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データでみる日本の持ち家

国が5年に1回行っている国勢調査。人口・労働・教育など調査項目は多岐に渡っています。今回は平成22(2010)年の住居に関する調査結果を見てみましょう。

全国的に「住宅に住む一般世帯数」を住宅の所有関係別にみると、「持ち家」が61.9パーセントと最も高くなっています。これ以外は、公営・民営などの「借家」、または社宅や公務員宿舎などの「給与住宅」となっています。日本人が「持ち家」に住むことにこだわりを持っていることが読み取れます。そしてこの持ち家率が高いのが前述のように、富山県を始めとする日本海側の県です。

では「持ち家」の種類を平成25年住宅・土地統計調査のデータを元に紹介します。

持ち家の種類

A 新築の住宅を購入 (注:分譲住宅)
B 中古住宅を購入
C 新築 (建て替えを除く)
D 建て替え
E 相続・贈与
F その他

出典元:「住宅の購入・新築・建て替え等別直5年間に建築された持ち家数ー全国平成15~25年」

割合で見るとC(41.6%)が最も多く、次いでAが31.0%、Dが20.5%です。この3つの取得方法で、9割以上を占めています。

このことから「持ち家=新築」の考えが日本人には強いことが分かります。ちなみに、Bは3.0%と低いですが、平成15年、20年の調査と比べ微増しているので、中古住宅も少しずつ見直されているといえます。

新築率の多い都道府県は?

「平成21年以降に建築された持ち家の購入・新築・建て替え等別割合ー都道府県(平成25年)」によると、以下のデータが発表されています。

新築の種類 高い都道府県 低い都道府県
A 分譲 東京都(56.6%)
千葉県(47.1%)
大阪府(46.2%)
以下神奈川県・兵庫県
山梨県(4.7%)
岩手県(5.2%)
山形県(5.5%)
C 新築 岡山県(61.6%)
山梨県(61.5%)
石川県(60.4%)
東京都(19.5%)
大阪府(31.9%)
千葉県(32.2%)
D 建て替え 山形県(38.8%)
秋田県(36.2%)
福島県(35.2%)
大阪府(13.5%)
兵庫県(14.4%)
広島県(14.5%)

結果は見事に分かれました。一口に「新築」といっても多種多様ですね。

土地柄によって異なる新築住宅の種類

A(分譲)が最上位でC(新築)が最下位の東京都。地価が高く土地が狭い東京では、注文住宅を購入するのは大変高いハードルといえます。大阪府・千葉県といった大都市のある府県も同じ傾向があるようです。

反対に、Aが最下位でCが上位の山梨県。「住宅を買うなら注文住宅でないと」という考え方が根強いようです。この原因は改めて調べてみたいところです。

Aが下位でD(建て替え)が最上位の山形県。土地付き住宅を親から譲り受けて、ある程度の時期がきたら建て替えをするというスタイルでしょうか。山形県と同じ、持ち家率上位の富山県・秋田県・福井県も同じ傾向でした。

新築の多い都道府県は「分譲住宅」は東京都、「注文住宅」は山梨県、「建て替え」は山形県と、三都県が一位の結果となりました。

出典:(総務省統計局「平成22年国勢調査結果」
出典:「平成25年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局) 2-6持ち家の購入・新築・建て替え等

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