マイナス金利ってなんだ?住宅購入でお金が返ってくる!?
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マイナス金利ってなんだ?
ニュースなどで大きく報道されている「マイナス金利」。通常お金を借りると、借りた側が利子を付けてお金を返済する必要があります。
金利が年利1%なら、100万円借りると1年後に101万円返す、これが私たちが通常知っている金利の仕組みです。
マイナス金利では、これが反対になります。100万円借りると金利分1万円が付いて101万円借りることができ、100万返す。
「ん?借りるほうが多く貰えるの?」その通りです。ただし、これは日本銀行と民間銀行の間の金利政策であって、私たちが銀行に行ってマイナス金利でお金を借りることはできません。残念。
住宅ローンの金利が下がる
マイナス金利が行われるのは日銀と銀行間ではありますが、私たち個人でもマイナス金利を実感できるものがあります。それは「住宅ローン」です!
マイナス金利により、長期金利の利率が引き下げられています。住宅ローンの金利は、長期金利を元に決められているので、同じように住宅ローンの金利も下がるのです。
実際、新生銀行は住宅ローン金利の一部を0.05~0.1%引き下げることを発表し、じぶん銀行も2年固定型2年ものは0.5%、変動金利は年0.568%まで下げています。
メガバンクの三井住友銀行、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行も10年固定型金利を1%を切る0.8%もしくは0.9%に引き下げることを発表しています。また、全期間固定金利型の「フラット35」などでも金利が引き下げられるのではと見込まれています。
住宅購入は金額が大きいため、少しの金利変動でもその支払総額が変わります。金利が下がれば支払い額が減るため、住宅ローンを組んでいる私たちにとってはとてもありがたい話ですよね。
住宅ローンを組むと得する!?今が住宅の買い時か
住宅ローン金利が引き下げられたことにより、今が住宅の買いどきだ!とされています。
その理由として、住宅ローンで支払う利息額より、住宅ローン控除で戻ってくる金額のほうが多いという現象が起こっているからです。
住宅ローン控除というのは、年末の住宅ローンの残高の1%が、その年の所得税から控除される制度です。お金が直接還付されるわけではないのですが、本来支払うべき税金(所得税)が安くなるので、結果的に家計の節約になります。
住信SBIネット銀行の金利額で、ローン利息額と住宅ローン控除額の比較を行ってみました
変動金利0.579%、3000万円の借入金、25年返済、ボーナス払いなし、元金均等返済方式の場合
- 1年目の利息支払い合計金額 170,511円
- 住宅ローン控除額 288,000円(返済残高2880万円の1%)
- リターン金額 117,489円
10年固定金利0.790%、3000万円の借入金、25年返済、ボーナス払いなし、元金均等返済方式の場合
- 1年目の利息支払い合計金額 232,650円
- 住宅ローン控除額 288,000円(返済残高2880万円の1%)
- リターン金額 55,350円
住宅ローン金利が低くなればなるほど、その差額は増えて、リターンされる金額が増えてきます。住宅ローン控除は10年間有効なので、10年間の合計リターン額を考えると、大きな金額となりますよね。
住宅ローン控除額は、住民税と所得税から控除されます。そのため、控除するだけの収入がある場合は、手持ちの現金で支払い残高を減らして住宅を購入するよりも住宅ローンを組んで購入し、住宅ローン控除額がなくなる11年目に繰り上げ返済すると、トータルな支払い金額を低く抑えることができます。
住宅ローン控除を受けるための条件
住宅ローン控除を受けるにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
【新築の場合】
- 新築または取得日から6ヶ月以内に入居していること
- 借り入れる人の所得が3000万円以下であること
- ローンの返済期間が10年以上であること
- 床面積が50平米以上であること
などです。
中古住宅の取得やリフォームでも控除を受けることができる場合がありますので、詳しくは国土交通省の「住宅ローン減税制度利用の要件」を参照してください。
現在の日本の経済状況的にはすぐに、金利がマイナス金利を脱し、金利が大きく上昇するとはあまり考えられません。
そのため、今こそが住宅の購入のタイミングだ!と言えます。そろそろ、「家を買おうかな」「マンション買おうかな」と考えている場合は、金利面も含めて検討してみてはいかがでしょうか。