住宅の地盤は大丈夫?環境と地名から軟弱地盤をチェックする方法
まずは、2024年元旦に発生しました「令和6年能登半島地震」に被災されました皆様に、心からお見舞い申し上げます。
今回の地震においては、能登半島地域は本より、金沢市内の沿岸部や富山県西部、新潟県沿岸部などにも大きな大きな被害をもたらしました。
建物の損壊・倒壊だけでなく、地面の液状化現象による住宅や道路の被害が多く発生いたしました。
長い年月においても地震被害のなかったエリアで発生した今回の地震において「地盤」の重要さを思い知らされることとなりました。
これから家を建てようかと計画している方は、今回の震災を経て住宅の「地盤」について改めて考え直されたのではないでしょうか?
地盤が補強されているかを詳しく調べることももちろん大事なのですが、そもそもその土地環境がどのような場所だったかを調べることで、その土地の大体のことが分かります。
軟弱地盤のチェックポイント【周辺環境】
次のような項目に当てはまるところは、軟弱地盤の可能性があります。
先に住んでいる方に聞いてみたり、不動産会社などに相談されることをお勧めします。
過去の環境を調べるには、地元の図書館などに保存されている古地図や歴史資料などで調べる方法もあります。
環境の特徴 | 地盤の可能性 |
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土地に高低差がある | 平坦で無いということは地盤も平たんでは無いという事になります。 |
昔この辺りは山だった | 山を切り崩して造成された土地は地盤が安定していない場合があります。 |
昔この辺りは海だった | 埋め立てて造られた土地の場合があります。 |
近くに川や池、沼がある | 元々は近隣の水が集まって沼や、池・川になっていたところということです。 |
近くに水田がある | 水田地帯を住宅地に開発した場合があります。 |
近くの電信柱が傾いている | 何らかの事象で電柱が傾いてしまった可能性があります。 |
地面の波うちやひび割れがある | 見えない地下に断層などがあって地震で動いた可能性があります。 |
軟弱地盤のチェックポイント【地名】
土地の地名は、昔その土地がどのような場所だったかで名づけられている場合がとても多いので、地名からも地盤の状況を推測することができます。
下記のような地名に該当する土地は、地元の方に過去の状況を相談してみましょう。※新しい地名よりも、旧地名などの方がより土地に由来していることが多いようです。
地名と由来 | 地名の例 ※あくまで参考例です |
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湿地や水田に由来する地名 | 仁田(ニタ) 野田(ノダ) 牟田(ムタ) 新田(シンデン) 新開(シンカイ) 古賀(コガ) 江田(エダ)など、田がつく地名 |
湿地や低湿地に由来する地名 | 谷津(ヤツ) 谷地(ヤチ) 阿久津(アクツ) 五味(ゴミ) 浮田(ウキタ) 曽根(ソネ) 赤野(アカノ)○○潟(カタ)など |
入江や窪地、干拓地などに由来する地名 | 和田(ワダ) 別所(ベッショ) 須賀(スガ) 勝俣(カツマタ) 久保(クボ)など |
水辺の動植物の名が付く地名 | 鷺(サギ) 鶴(ツル) 鵜(ウ) 亀(カメ) 蓮(ハス) 葦(アシ) 蒲(カマ) 芦(アシ)など |
水に関連する文字の付く地名 | 船(フネ) 橋(ハシ) 堀(ホリ) 堤(ツツミ) 沖(オキ) 浜(ハマ) 浦(ウラ) 州(シュウ) 塩(シオ) 菅(スガ) 淀(ヨド)など |
最近では、新しい開発宅地では旧町名を使わずに「希望ヶ丘」とか「自由が丘」など新しい町名にして登録されている所も多く見受けられます。
その際には、開発している不動産・住宅会社に旧町名を教えてもらうとか、市役所などで確認することをお勧めします。
自分が取得している土地の地盤が気になる場合は、住宅会社などに【地盤調査】を依頼して、地盤改良の必要の有無や地盤改良する際の最適な工法などを教えてもらいましょう。