キッチンの顔になる!キッチンカウンター(天板)の素材選び
新築のキッチンをお考え中の皆さん。キッチンカウンター(天板)の素材選びに迷っていませんか?キッチンでは、水や油汚れなどに対する機能性を考慮しつつも、インテリアとしても家の雰囲気に合わせて満足のいく空間になるよう、考えながら素材を選ばなくてはなりません。
目次
カウンター(天板)を選ぶ際のポイント
主に次のポイントがあります。どの項目を優先するかによって、最適な選択は変わってきます。
a.色合い・柄の種類
b.質感
c.汚れにくさ、傷つきにくさ
d.取り扱いしやすさ(硬さ)
e.継ぎ目・シンクとの接合
f.価格
自分の好みや家全体のテイスト、自分なりのキッチンの使い方。キッチンに求めることは何かということと、材料それぞれの持ち味を考え合わせて、検討していきましょう。
今回は、キッチンのカウンターに用いられる素材とその特徴やお手入れについてご紹介します。主流のステンレスと人工大理石に加え、キッチンで使われる様々な素材を紹介していきます。
キッチンカウンター(天板)の素材
ステンレス
ステンレスとは、鉄にクロムやニッケルを加えた合金鋼で、さびにくいのが特徴です。耐熱性・耐水性にすぐれ、衛生面でも汚れを落としやすいため、キッチンのワークトップに広く用いられています。お手入れのしやすさや強度を考えると、機能面ではとても優れた素材と言えます。掃除は、ふきんでの水拭きで。しつこい汚れには研磨スポンジも使えますが、磨き過ぎには注意しましょう。素材の性質上、キズや指紋が気になる場合も。
見た目には、金属なのでやはり無機質で冷たい印象があります。表面加工はシャープなヘアライン仕上げやマットな印象のバイブレーション仕上げなど、様々な仕上げを選ぶことができます。ニーズに合わせた選択をしましょう。
シャープで都会的な印象が好みであれば、オールステンレスのキッチンも良いかもしれませんね。料理をよくする方で作業場としての機能性・使いやすさを求める方や、お手入れのことを考えるのが面倒くさいという方にも、ステンレスがおすすめです。
人工(人造)大理石 ※最近の主流
人工(人造)大理石とは、アクリル樹脂やポリエステル樹脂による人工素材です。耐水性や耐熱性などの機能性を確保しつつ、色柄が豊富で加工もしやすいのが特徴です。耐熱性はステンレスには劣りますが、鍋敷きを使えば問題ありません。掃除は、水拭きやキッチン用洗剤で。調味料などのシミがつく場合もありますが、しつこい汚れにはクレンザーや漂白剤も使えます。主成分となる樹脂の種類によって耐久性に違いがあるため、選ぶ際にはよく確認しましょう。
国産のシステムキッチンメーカーのショールームにたくさん展示されており、 現在の日本のキッチンの主流と言っても良いでしょう。
人工大理石の一番の魅力が、豊富な色柄のバリエーションです。ホワイトをはじめ明るい色が楽しめますし、シックな色合いが好みなら濃い色も選べます。柄も豊富で、石目調のものから優しい風合いのものまで、様々な表情の人工大理石があります。
人並みにお手入れをする方であれば、人工大理石で問題ないでしょう。オープンなキッチンでは、ワークトップの素材も空間全体の印象を左右します。インテリア性を重視して選びたい方には人工大理石がおすすめです。
人造石
水晶などの天然石を細かく砕き樹脂で押し固めた素材で、クォーツ・サーフェイス、エンジニアド・ストーンなどとも呼ばれます。天然石の質感を活かした美しさがあり、多彩な表情が特徴です。天然石と違って水や汚れに強く、キズもつきにくいすぐれた素材です。天然素材の魅力を活かしつつ機能性も兼ね備えていますが、そのぶん高価になります。
天然石
御影石や大理石などの天然石は、磨くと艶が出てとても高級感があります。しかし、表面処理加工のない天然石は、水や汚れが染み込みやすく、キズや欠けができることもあるので、特徴をよく理解して丁寧なお手入れをしながら付き合っていくことが大切です。また、素材自体が高価なだけでなく、施工や搬入にもコストがかかるため注意しましょう。
タイル
カントリー風に仕上げたり、あたたかみのあるキッチンにしたい場合に人気なのがタイルです。色、柄、形も豊富で、オリジナリティのあるかわいいタイル張りのキッチンに憧れる方も多いはず。火や水には強いですが、目地に汚れやキズ、カビなどが生じるため、普段から汚れたらすぐに拭き取るというお手入れの意識が必要です。
木
ぬくもりのある素材感がなんといっても魅力です。水や火には弱いですが、インテリアとしてその素材感にこだわりたい方もいらっしゃることでしょう。こまめな拭き掃除を心がけたり、定期的な磨き作業などのお手入れをしながら、愛情を持って使い続けるのも一つの味かもしれません。風通しが悪いと傷むこともあるので、事前によく検討しましょう。
メラミン
メラミンは、紙に樹脂を浸して固めた板材です。印刷による発色の美しさが特徴で、とてもインテリア性の高い素材といえます。オリジナリティのあるキッチンが実現できそうですね。コスト面でも安価な部類に入ります。キッチンに使われるメラミン化粧板は耐水性にすぐれ、汚れやキズにも強いですが、熱にはあまり強くありません。
いかがでしたか?最後に、ご紹介した素材の特徴を表にまとめました。ご自身のニーズに会う素材を、上手に選んでみてくださいね。
キッチンで使用する場合の素材特徴一覧
耐水性 | 耐汚性 | 耐熱性 | 強度 | メンテナンス性 | インテリア性 | コスト | |
ステンレス | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
人工大理石 | ◯ | ◯ | △ | ◯ | ◯ | ◯ | △ |
人造石 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ☓ |
天然石 | ☓ | ☓ | ◯ | ☓ | ☓ | ◯ | ☓ |
タイル | ◯ | △ | ◯ | △ | ☓ | ◯ | △ |
木 | △ | △ | ☓ | △ | △ | ◯ | △ |
メラミン | ◯ | ◯ | △ | △ | ◯ | ◯ | ◯ |