図面の広さを建築予定に再現する「地縄」。心構えとチェックポイント
今日は、「地縄」という独特で、家を建てるようになるまであまり耳にすることのない言葉について、ご説明したいと思います。
目次
地縄とは?
建築予定の土地に縄を張って実際の間取りを確かめる事をいいます。最近は実際に縄を使用することは少なくなり、かわりにロープやビニール紐を使うことが多いです。
今回はその地縄のときに確認するべきポイントを紹介します。
地縄に立会をするとほとんどの人が「思っていたよりも狭い」と感じます
Googleで検索してみました(検索結果へのリンク)。
いかがでしょうか?多くの人が、
狭っ!! ( ̄□ ̄;)!!
間違ってない?
ショック(´・ω・`)
私は本当に夜に泣きましたよ
という感想を持ちます。全員と言っていいかもしれません。私たちにもみなさんのそういう心の声が聞こえます。
これは、柱や壁といった「高さ」「体積」の情報がなく、「面積」だけを受け取るために受ける印象と言われます。地縄だけの時よりも、基礎工事が終わった時のほうが広く感じ、基礎工事だけの時よりも柱などが建った時のほうが広く感じるようになります。
ですから、まずひとつ目のポイントとして、「今日は狭く感じるはずだ」という心の準備をしておくとよいと思います。
地縄でのチェックポイント
庭やまだ見ぬ家の周りを歩いてみよう
まだ建っていない家のことを(壁などの高さも)想像しながら、また、周囲の建物や通路は実際に目で見ながら、歩いてみましょう。
外構工事に入る際の大きな参考になるはずです。
建物の図面には建物がどこにどう建つのかが記入されているはずですが、それを見るだけで、将来の家がどのように建つかイメージすることは難しいですよね。
だからこそ、建物が建つ前に現地で確認する必要があります。現地で見ると想像と違っている事はよくありますのでぜひ試してみてください。
バイクを置きたいとか、ベビーカーや車イスを通すためにあと数十センチ間隔が欲しいなど、実感できることがあるかもしれません。施工に入る前、できるだけ早い段階で確認します。
お隣との間隔は、法的に、感覚的に見て十分なスペースがあるか?
お隣との間隔は民法では境界線から50cm以上あればよいということになっています。この点は、図面の段階でクリアされているはずです。
ですが、法律上はそれでいいのですが、実際にはそれでは不十分なケースが多々あります。
例えば、もしお隣がまだ空き地であれば、建物が建った状態を想像しつつ判断しますし、また、窓の位置がお互いの真正面に来るような配置の場合、距離の問題ではない場合もあり得ます。互いのプライバシーを配慮して配置しないと、日常生活に不便になってしまいますし、トラブルの元になるかもしれません。
当事者間での立ち会いのもと、総合的に判断して適切かどうかをよく見極めてください。
駐車スペースの確認のためにもマイカーで行こう!
条件が許すならば、予定している駐車スペースに実際に車庫入れしてみてください。車庫入れがスムーズにできるかどうか実感できます。お向かいとの間に障害物があって、簡単に駐車ができないかもしれません。
適切な地縄の時期=適切な事前確認の時期は?
「図面はあるけれども、まだ決定していない段階」が適切な時期です。地縄をしなかったり、タイミングが遅れてしまうなどして、一度OKを出してしまうと、契約や建築確認申請、地盤調査など、図面に基づいて進められていた作業を、再度やり直さなくてはならなくなります。そうすると、お金も時間も余計にかかってしまいますので、地縄の時期についてはよく確認しておきましょう。