お部屋ごとのカラーコーディネート
前回の記事では、カラーコーディネートの基本として、ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーという3つの色の配分についてご紹介しました。
今回は、色のもつ心理的な作用についても交えながら、いろいろなお部屋のカラーコーディネートを考えてみましょう。また、カラーコーディネートをもっと楽しめる、ちょっとしたアドバイスもご紹介します。
目次
部屋の使い方に合わせたコーディネート
色には、様々な心理的な効果があると言われています。そのため、部屋の使い方に合わせて色を選ぶことも大切です。家族が集まる部屋と、一人でゆっくりする部屋では、異なるコーディネートが良さそうですね。にぎやかに盛り上がりたい、さわやかに過ごしたい、集中したいなど、各部屋のコンセプトを決めてコーディネートしてみましょう。
人の集まるリビング
人が集まる機会の多いリビングは、さわやかで広がりのある空間にしたいですね。明るいホワイト系の色づかいを基調にすると、開放的な空間になり、お部屋も広く見える効果があります。
家族によって、リビングでの過ごし方は違うかもしれませんね。
一家団欒、コミュニケーションの場としてリビングを考えているようでしたら、楽しい気分になれる赤系や、活発なイメージのあるオレンジ系などの暖色を取り入れたコーディネートがおすすめです。照明にも気を配って、暖色系の色の照明を取り入れましょう。明るく、和気あいあいとした空間になるはずです。
家族みんなでゆったりとくつろぐための空間としてコーディネートしたいなら、アソートカラーに落ち着きのあるブラウンを選んだり、心の落ち着くグリーンの観葉植物などを置いてみましょう。本を読むなど、それぞれのペースでリラックスした時間を過ごすことが多いなら、気分を鎮めてくれるブルーを取り入れてみるのも良いかもしれません。
食事にかかわるキッチン、ダイニング
食事にかかわるキッチンやダイニングには、アクセントカラーにオレンジ色を取り入れてみてはどうでしょう。元気な印象を与え、食欲を増進するといわれています。オレンジは、美味しそうな野菜や果実を連想させる色でもありますね。明るいグリーンなども良さそうです。
逆に、食欲を抑えると言われている青系のコーディネートは、あまりキッチン・ダイニング向きの色とはいえないようです。蛍光灯のような、寒色の照明も避けたほうが良いでしょう。
鍋やフライパンなど、キッチンツールのデザインでも、オレンジや赤のものをよく見かけますね。こうした小物の色もちょっと意識してそろえていくと、さらにおしゃれな印象のキッチンになると思いますよ!
静かに過ごす、寝室や書斎
人の集まるリビングやダイニングとは逆に、夫婦や一人で静かに過ごしたい部屋には、どのような色が良いでしょう。自然を連想させ、リラックスさせてくれるのはグリーン系の色彩。ブルー系の色彩は心身を落ち着かせ、睡眠を整える効果があるとも言われています。また青色は集中力を高めるとも言われ、書斎や勉強部屋にも良さそうです。
寝室や書斎は、家族みんなが使う空間とは違った”自分の部屋”でもあるので、思い切って自分が好きな色を選んでコーディネートしてみても楽しそうですね。
清潔感をだしたい水回り
最後は水回りです。定番でもある白は、やはり清潔感があります。また、ブルーも清潔感を感じさせる色です。せまいところを広く見せる効果もあるので、トイレやバスルームにはぴったりですね。ホワイトやブルー系を基調に、グリーンやイエローなど異なる色の小物を取り入れるのがおすすめです。
お客様も使うスペースですから、さりげなくセンスの良いコーディネートができるといいですね。
実際に色を組み合わせてみよう
色の組み合わせを検討するときは頭の中だけでなく、パソコンの画像ソフトや色紙などで試しに組み合わせてみるとイメージがわきますよ。あれこれ楽しみながら、コーディネートを考えてみてください。色々な発見があるはずです。
もっとカラーコーディネートを楽しもう
季節に合わせたコーディネート
これまで空間に合わせたコーディネートを紹介してきましたが、季節に合わせたコーディネートもとても素敵です。気分も変わり、リフレッシュできますよ。
これからの季節は暑くなりますから、涼やかなブルーや、シャーベットのような淡いミントグリーンなどをお部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。クロスや置物などのちょっとした小物で取り入れても良いし、思い切ってカーテンなどを取り替えたりしてみてもいいかもしれません。
冬の季節になれば、あたたかい印象をもつ赤をコーディネートに取り入れると体感でも2〜3度あたたかく感じられるそうです。
アクセントウォール
ここ数年、注目が高まっているのが「アクセントウォール」です。ベースカラーとなる壁紙とは別に、1面だけ鮮やかな色や柄の壁紙を選ぶアクセントウォール。リビングなど、うまくコーディネートすればとてもおしゃれな印象になります。遊び心を取り入れたい子供部屋などにも、楽しいかもしれませんね。
ビビッドカラーの壁紙や、北欧デザインの柄の壁紙などが人気のようです。難しく感じるかもしれませんが、前回の記事で紹介したアソートカラーとして色合いを検討すると良さそうです。一味違う空間を演出したい方は、ぜひチャレンジしてみては。
カラーコーディネートの知識を深めよう
具体的に色を選ぶ際には、明度や彩度、トーン、色相など、さまざまな要素が関わってきます。様々なウェブサイトで紹介されていたり、書籍も発売されていますので、より詳しく知りたい方はぜひ探してみてください。ひねりの効いたおしゃれなカラーコーディネートに挑戦したい方も、少し知識を深めるだけで、様々なヒントを得ることができますよ。