【レポート】オスカーホームのインナーガレージ付き住宅を使って、耐震実験を行いました
目次
オスカーホームのインナーガレージ付き住宅を使って、耐震実験を行いました
オスカーホームの住宅プランのひとつに、インナーガレージプランがあります。
インナーガレージプランでは車を2台駐車するために大空間・大開口を作る必要があり一般的な木造住宅では構造上の弱点となりがちです。
インナーガレージの特長について
詳しく知りたい方はこちらからどうぞ。
オスカーホームの住宅は、これらの弱点を克服するため、頑丈な2×4工法に門型フレームや偏心率計算によるバランスのとれ耐力壁配置設計など様々な技術を組合せています。
これらの技術の結果、どれぐらいの耐震性能が保持されているのかを検証するために、実物大の受託構造模型を作って耐震実験を行いました。
耐震実験 概要:
- 日時: 6月16日と17日の2日間
- 場所: 富山県射水市黒河「富山県農林水産総合技術センター/木材研究所」
- 試験機器:水平振動台(4m×6m)
※日本海側最大の振動実験台で、阪神淡路大震災相当の地震を再現することが出来ます。
画像:計測機器の様子
試験体への条件:
一般的な住宅メーカーの耐震実験では積雪による荷重を考慮しないことが多いのですが、今回の実験は、非常に厳しい条件を設定して行われました。
- 積雪1.5m相当+家具配置などを想定して約5.8tもの鋼板、鋼材を載せる
- 2階建て、幅5m近くの2台入りガレージを想定した大開口を設ける
画像:実物大構造模型。インナーガレージ付きの家を想定しているため、1階が広く開いているのがわかると思います。
画像:2Fの重り1.2t分は一般的な家具の重量を想定しています。
さらに積雪および屋根の重量として4.6tの鋼材を屋根の上に乗せます。
耐震実験の様子
初日(16日)
計器のテストも兼ねて建築基準法が定める耐震性能 震度4相当の加振を行いましたが、全く問題なく実験を終了しました。
2日目(17日)
第1回目
建築基準法の大地震相当による加震(震度6相当)を実験しました。大きく構造躯体全体も揺れましたが、終了後の点検ではどこにも損傷はありませんでした。
第2回目
阪神淡路大震災相当の震度6強から震度7相当の加震を行いました。
実験の結果、振動台と構造躯体の緊結部分で試験体の“すべり”による小さな損傷は見られたものの、強度の大幅な低下につながる重大な損傷ではありませんでした。逆に“すべり”の結果として想定以上の荷重が大開口部分に加わったと考えられますが驚くほど損傷が小さいものでした。)
その後、2回の震度6相当の余震を想定した耐震実験にも耐えられました。
屋根に1.5mの雪が積もり、そのタイミングで阪神淡路大震災規模の地震発生を想定しての実験という、かなり厳しい条件下での実験ではありましたが、この実験によりオスカーホームの住宅は、雪の多い地域でも大きな地震に耐えられる、ガレージ住宅であることが、実証できました。
※この実験結果は動画でも見ることが出来ます。こちらからご覧下さい。
強い地震が起こった場合の家の震度別変化
強い地震が起こった場合、どのようなことが起こるかは通常なかなか想像できないと思います。以下は震度6以上の地震が発生した場合に起こりうる事象です。
震度6弱とは
- 立っている事が困難になります。
- 固定していない重い家具の多くが移動、転倒します。
- かなりの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下します。
- 耐震性の低い住宅では倒壊するものもあり、また、地割れや山崩れが発生することもあります。
震度6強
- 立っている事ができず、這わなければ動く事ができなくなります。
- 補強されていないブロック塀の殆どが崩れ、耐震性の低い住宅では倒壊するものが多くなります。
- 耐震性の高い住宅でも、壁や柱が破損するものがかなりあります。
震度7
- 揺れに翻弄され、自分の意志では行動できません。
- 殆どの家具が大きく移動し、飛ぶものもあります。殆どの建物で壁のタイルや窓ガラスが破損、落下し、補強されているブロック塀も破損するものがあります。
- 耐震性の高い住宅でも傾いたり大きく破壊されたりするものがあります。
- 大きな地割れ、地すべり、山崩れが発生し、地形が変わることもあります。
オスカーホームの耐震性についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。