【子供と家】子ども部屋を考えるときのポイント。プライバシー、兄弟で使用する場合と独立後の使いかた
年齢や暮らし方によって使い方が変化していく子供の部屋。
子供が小さい頃、学校へ上がってから、そして独立後へと、それぞれの期間での考え方についてお送りしています。
前回までは、
など、「子供部屋やファミリーの共有空間」について見てみました。
ポイントは、時期ごとの使い方や将来設計も見据えながら、「どのようにそのスペースを活かすか」を考えつつおこなう、部屋作りのプランニングです。
では、引き続き子供部屋の考え方、そして独立後についてお送りします。
目次
プライバシーを考える:部屋どうしのつながりはオープンに
親側も子供のプライバシーを尊重し、「勝手に部屋に入らない、一声掛けてからドアを開ける、自分で片付けるようにする(勝手にものをいじらない)」といった家族間でのルールを決めておくことで、おのずと個人空間は守られます。
かばんの中や机まわり、ちょっとしたノートでさえ、特に中高時代は勝手には触られたくないものです。
子供側にも安心感や信頼感が生まれますので、鍵を付けたがったり個人的なものを隠したりするなど、必要以上のプライベート空間へのこだわりもなくなります。
きょうだいでの子供部屋を考える
家自体の間取りや広さにもよりますが、思春期までは「1つの部屋をふたりで使う」ケースが多くなっています。
広めの部屋を子供部屋に設定しておき、出入り口をひとつではなくいくつか設置しておけば、子供部屋を共有するようになった時に、間仕切り方でプライベート感を出すことも可能になります。
必要な時には臨機応変に対応できるスタイルで
10~12畳程度の部屋であれば、カーテンやアコーディオンカーテンをはじめ、可動式の間仕切りを設置、または家具や大きめの共有本棚を仕切りとして中央に置くだけでも、同じ部屋を使っていても独立感が出ます。
センターから左右をそれぞれの専用スペースとして使い、1部屋を子供の数によって仕切ったりまた戻したりする事ができて便利です。
子供部屋用フリールームの例
異性の兄弟の場合
異性の兄弟であれば、小学校高学年あたりから、部屋の共有方法を新たに考える時期となります。中高生になると、部屋を本格的に可動ウォールなどで間仕切りする、またはそれぞれの個室を設けるケースも多くなります。
子供が育つにしたがって、よりフレキシブルに、そして手軽に対応できるようにしておきたいですね。
子どもが独立した後の子ども部屋の使いかた
新しい使い方へと移行
ゆくゆくその部屋が空いた時にも、その空間を他の目的でも活かしやすくできるように、あらかじめプランニングしておくのもポイントです。
荷物を仕舞っておけるスペースを
家具や大きい荷物、学生時代の思い出の品は実家に置いていくことも多いでしょう。
たとえば学校の道具や遊びのグッズなど、捨てずに大事に取っておきたいものもたくさん出てくるかと思います。家に十分な広さがある場合には、子供が住んでいた状態のままであまりいじらず、いつ実家に帰ってきても「変わらぬマイルーム」として使えるようにしているお宅も多いです。
ですが、使えるスペースをそのままにしておくのももったいないので、残して置きたい品は整理しつつ、ぜひ有効利用も考えたいですね。
実現できなかったことを進めるスペースへ
独立後に利用する案としては、パパの書斎やママの趣味の部屋、プライベートルームやフリールームなど「やりたかったこと」を実現できる部屋にするのもいいですね。
- 本棚とリクライニングチェアを置いてゆっくりと読書できる空間に
- 大きいスタンドミラーを置いて、服飾品をずらりと収納したファッションルームに
- カウンターを設置して広々とパソコンや書き物ができる部屋に
他にもシアタールームやコレクションの部屋など。
くつろぎの空間を作り、夫婦がのんびり過ごすティールームにするのも素敵です。
オスカーホームのモデルハウス。屋根裏を利用したフリースペース例
さいごに
家という空間が、家族をはぐくみ子供を健やかに育てる大事な役割を果たしています。
そして、間取りは暮らし方を作ります。
家族には、気持ちがパッと明るくなるような光や風を感じる部屋で、イキイキとした毎日を過ごして欲しいですね。放任ではないメリハリのある家族ルールを作り、自由度が高く、守りたいプライベートは互いに尊重されることで、閉鎖的になりやすい思春期への距離感も効果的に保てます。
なんとなく集まるセンターの場所があり、一緒にごはんを食べ、自由時間は束縛され過ぎることなく笑い合い、共に過ごし、するべきことは集中してできる場所がある。
これから子供部屋を計画されている方は、そんな家づくりをプランニングされてみてはいかがでしょうか。